7月 01
『ニホンザルの生態―豪雪の白山に野生を問う』を読んだ。1968年からの10年以上に渡る調査で、とても面白い。群れの行動っていうのは、僕にはピンと来ないのだけど、餌場でのサルの行動とか、上下関係だとか、ぼんやり寛いでいる時の様子だとか、確かに僕たちの実験中にも感じる事が、そのまま記録されている。しかも後半では、餌付けしたことによる野生状態にない新しい環境が、群れの中に元々備わっている社会的構造をあぶり出す事につながるという発見とか、そのような人工的環境による恣意性だとか、今読んでもものすごく参考になる事が沢山書いてある。
確かにエサを奪い合う必要がない時のサル同士は、全く上下関係に基づく緊張感が無いし、殆ど気まぐれなことしかしない。
特に面白いと思ったのは、個体数が増えた時の新しく出現した餌場をめぐる社会構造。僕は常々個体数が増えた事が、ヒトの 社会的知性を構築したきっかけだと思っているので、そういう萌芽が見えるようでとても興味深く読みました。伊澤先生には一度会って色々と教えていただきたい事が沢山あるような気がします。山梨にいらっしゃるようだから、行ってこようかな。
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