代ゼミ 千里眼
7月 20

これまで慢性ECoG電極を使った記録手法を開発してきましたが、表面だけでは物足りないので、もう少し深い所に潜る事にしました。

昨日行った手術は、前頭葉の内壁にECoGを、深部核の4カ所に各4チャンネルのワイヤー電極を入れました。深部は、Amygdala, Accumbens, VTA, Habenulaの4カ所。
内壁のECoGインプラントは、2ヶ月前に一度行った事がありますが、思ったよりも大変。ブリッジングベインを避けて、大きめのECoG電極を脳梁をクルンと回り込む形でインプラントするのは、少し度胸が要ります。今回便利だと思ったのは、ECoGをホールドする用に買ってみた、先端が四角く平らになってる切手用ピンセット。これが安いんだけど、深い所へ押し込むのに丁度良い。内壁のインプラントには必須でしょう。
深部用ワイヤー電極は、50ミクロンのワイヤーを4本束ねたモノで、ガイドチューブを使ってインプラントしますが、少し工夫をして、ガイドチューブはインプラント後には抜去できるようにしています。このインプラントの手順は、結構考えたんですが、実際にやってみるとまだ改善の余地があることが分かりました。そうは言っても、手技的には最低限の要求をクリアしたし、最終的に狙った深さに到達したことは恐らく確かなので、今後に期待が出来ます。

こういう新しい術式の開発は、時間もかかるし、やった事のないヒトには全く努力が見えなくて馬鹿にされがちなのですが、一旦確立すれば真似の出来ない独自技術になるはず。これで、本当に脳のどこからで同時に高品質の信号が記録出来るようになります。僕は、これは電気生理の革命に近い技術革新だと思っているんだけど、シングルユニット命の主流のヒトたちは実に冷たい。

まあ結局、新しい技術は、それがどんなに優れていても、その優れている所を見せる所まで持って行かないと価値がないということで、それまでは我慢の毎日が続くのである。みんなガンバレ。

“潜る” に1件のコメント

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