8月 28

8/24-26の間、日本科学未来館でSRシステムを使ったパフォーマンスアート「MIRAGE」の公演を行いました。
MIRAGE」は、パフォーマンスグループのグラインダーマンと理化学研究所の適応知性研究チームの共作。グラインダーマン代表の田口さんと初めて会ったのは昨年の夏。社会的な関係性と脳機能に興味がある僕と、観客巻き込み型パフォーマンスを行なっている田口さんの興味が一致して、「何か一緒にやりたいですよね」となったんだけど、明確な出口が見えないままに数ヶ月。
結局、今年の1月くらいから具体的に動こうということになって、2月のARSへの応募(落ちたけどw)でさらにグンと加速して、日本科学未来館が共催してくれることになって場所が確定したのが4月頃。
SRシステムも、そのころ古いバージョンからHD化した新しいバージョンへ移行中で、山中俊治さんにデザインしてもらって、日南に作ってもらった通称「エイリアンヘッド」と呼ぶカッコイイ奴が出来上がったのが6月末。エイリアンヘッドは、触覚がピョーンと飛び出てる有線バージョンと、短いアンテナがついてる無線バージョンの二つ。どちらも、山中さんにお願いした「禍々しくて強そうな」感じが、やり過ぎない適度なバランスで入っています。しかも、重量バランスや装着感も大きく向上。

内容については、田口さんから、「実際に会場に入って、照明入れて、音作らないと何が出来るか分かんねー」と言われていたので、まあ最後の数日で作り上げるのだろうなと思っていたら、本当にそうだった。
なので、23日のプレス公開前日にほぼフィクスの「最終版を体験してみます?」と言われて、「MIRAGE」を体験したときは、正直ビビった。中身を知らなかったから。普段自分で、そういうネタをやっているにも関わらず、最後に完全に騙された。なので、体験者がリラックスさえしてくれれば、間違いなく驚いて貰えるし楽しんで貰えると確信して、安心した。ダンサーの動きもダイナミックだし、evalaさんのサウンドも素晴らしかったし。

で、24日からの公演が始まってみると、多少のオペレーショントラブルはあったものの、あっという間に三日間が終了。本当にあっという間で、体験者のみなさんからの感想を聞いているのが実に楽しかった。全ての体験者が、違う言葉で異なる体験内容を話してくれた。同じ公演内容なのに、その意味のとり方は千差万別で、本当にみんな同じパフォーマンスを見たのだろうかと疑いたくなるくらい。あそこには、決まった一つの現実なんかなかったってことなんだね。まあ、それは日常のどの場面でも同じなんだけど、気が付かないだけ。

今回の「MIRAGE」は初めての試みということで、最初から最後まで試行錯誤の連続だったけど、本当に色々な事を学ぶことが出来た。SRシステムという研究所上がりのデバイスが、一般の人々の体験プラットフォームとして、実際に普通に使われたという実績は実に喜ばしいことだし、それがパフォーマンスを支える根幹技術として、パフォーマーのクリエイション部分と対比しても全然負けてなかったことが嬉しい。通常、科学とアートの共作となると、どちらかにバランスが偏っていることが多いのだけど、今回は両者のバランスが本当に良かった。これって実に稀有なことなんじゃないでしょうか?

MIRAGE」とSRシステムの今後は、まだ不透明だけど、できればこれを昇華させた形の次のステップを考えていきたいと思ってる。だけど、まずは今回は大成功だったというのは、スタッフ全員がニコニコ笑ってる、最後の集合写真から明らかだよね。

関係者のみなさま、本当にありがとうございました。

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