5月 18

去年の秋にGYREで限定オープンしたOMOTE3D。ほぼ半年少々経って、ようやくオレフィギュアが届いた。

正直言って、全然期待してなかったから届いたのを見て驚いた。実によく出来ている。写真に撮ると、オレ以外の何ものでもなく、一緒に映っているミニフジちゃんぬいぐるみが2mくらいあるように見える。

これまで、ミニチュアというのは、多少のデフォルメをしないと本物っぽく見えないということが尤もらしい通説として言われて来た。例えばミニカーとかを本物の図面を単純に縮小しただけだと、まったく歪な形になってしまうから、職人の技が必要なんだと言われていた。

僕はそれをなんとなく信じていたけど、でも一方で不思議な気がしていた。だって、モノの形がスケールによって認知のされ方が違うって何かおかしいでしょ。当然、見えないくらいの小さなスケールなら、情報が抜け落ちるからそうかなと思うけど、そこそこの大きさのものの場合は、実は単純に製作精度の問題なんじゃないかと思ってた。たとえば、クルマのドアの鉄板の厚みとかガラスの厚みを実物と同じプロポーションの厚さで作るって安いミニカーなんかじゃ無理。でも、何十万、何百万もするような高級なモデルカーとか鉄道模型とかだと多分デフォルメなんかあまりしてない。それは素材と加工技術を駆使して、あらゆる部分のプロポーションを極限まで一致させられるから。

だから、デフォルメが必要なのは、製作精度が十分じゃないというだけなんじゃないかと思うんだよ。で、それを今回のオレフィギュアで確認できた。3Dスキャンは、とにかく全ての情報が同じ精度で計測されて、3Dプリンターで製作されている。だから、ある程度のスケールの範囲であれば視覚的なプロポーションはどの視点からみても実物のプロポーションと同じに保たれている。立体物のリアリティに関しては、このどこから見てもっていうのが一番重要で、3Dスキャナーも3Dプリンターも場所に応じてプロポーションを変えたりしない。あらゆるアングルで見えるフィギュアのプロポーションが、計測されたものと一致している。多分、これがリアリティを生む一番のキモなんだと思う。オレフィギュアは影のプロポーションですら完璧だ。
ヒトが目で見て、手で作るものはそうはいかない。プロポーションの一部が必ず歪むし、それを補償しようとして全体を歪ませる。だからエモーショナルなデフォルメが必要になるんだろう。

3Dプリント技術ってやっぱり面白い。そのうち精度が上がってアトムプリンティングとかが可能になって、マイクロマシンとかが作れるようになるといいなぁ。